H10年度に発足した本会は、お父さんからの強い要望でスタートし、毎年たくさんの会員のもと、親子との関わりを深めています。途中入会も大歓迎です。
私は主にメール配信と募金活動の役割をしておりました。
昨年の今頃はとても不安だらけでした。
大人として保護者としてまだまだ未熟な私が役員なんて…と。
しかし実際に会議やイベントを重ねる毎に『なんとか成功させなくては』と。
今までやってきたことを守り、そして今年から新たに挑戦する。責任とプレッシャーがやる気に変わりました。
そして今ではもう一度やりたい。次はこうしたい。などとたくさんの思い出とともに悔いが残りました。
私は土日は基本仕事ですが周りの協力もあり今年度は数多くのイベントに出席できました。
とても充実した一年でした。
私の中での一番の思い出はやはりキャンプです。
子どもたちの楽しそうな笑顔。
親同士の協力的な姿。
あんなに壮大なイベントができるって本当に素晴らしいと思います。
今までおやじの会を守ってきてくれた昔のおやじや、今も守りつづけているおやじに感謝しています。
そして歴史のあるおやじの会の役員ができたことを誇りに思います。
会員の皆様のご協力とご指導があったからこそ、私はここまでやってこれました。
本当に今までありがとうございました。
来年度もおやじの会に入会希望予定です。
今後も人と人との繋がりを大切にし星野家の豊かな心を育みます。
1年間ありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いいたします。
副会長 星野 晃
まるでコウモリ傘の耐久実験のような突風が粉雪を舞い上げて顔面を打ち付ける。いや、撃ち付けると書いた方が正しいかもしれない。耳など露出している部分は、もはや冷たいのか熱いのか判別がつかない。不鮮明な視界の先に勇ましく歩を繰り出す子供たちが見える。
さすがはすぎの子おおぞらの子供たちだ。思った矢先、後方で虎之助が「何も見えない!もうだめだ!」とパンナコッタを塗りたくった様な顔で毒づいている。すかさず傍らの凛二が「とうちゃん、もう帰ろうよ」と弱っちいことをこぼしている。バカヤロウ!!大賛成だ。心の中で叫びながら「気合いれろ、もう少しだ!」と子供たちと自分を必死で励まし続けた。
2月19日、仮園舎前の駐車場に大型バスが2台待ち構えていた。子供たちはもとより、大人もまた目の前の大型輸送車輌に特別な一日の始まりを予感していた。
バスは23家族70人を乗せ予定通りの時間にゆっくりと目的地に向けて動き出した。移動は至って順調、窓の外に見える木々は沈黙し穏やかな日差しを受けている。雪遊び日和だ。そう思いながら眼前に現れた電光掲示板を見るとそこには−9℃と表示されている。「最近目が疲れているな」つぶやいた瞬間今度は幻聴が聞こえた。「はい、今マイナス9度って書いてありましたね」園長がみんなにマイクで説明している。なんとこれは現実なのだ。−9度といえば豆腐で釘が打てるではないか。ところてんで太鼓がたたけるではないか。
驚愕の事実を受け入れる間もなく、我々を乗せたバスは事もなげに極寒のスキー場へと到着した。降りた途端子供たちは、心頭を滅却すれば雪もまた温しと雪にまみれて遊んでいる。親の制止も聞かず早くも寒さを克服した子供連中に舌打ちしながら、とうの昔に潤いを失ったカサカサの身体にムチ打ってゲレンデへと向かった。
到着するとそこはスキー場というよりソリプレイヤーの滑走場。子供たちにとって格好の遊び場であり競技場でもあった。その姿を見ているうちに、おやじたちもいつの間にか童心と引き換えに寒さを忘れていった。
子供たちは時に転倒し、またクラッシュしながら遊びと惨事の境界線を学んでいく。自らの身体を駆使しなければつかむことのできない大切な学びであり健全な成長に必要な通過儀礼だといえる。子供たちの目には一緒に滑走する風の又三郎が見えていたに違いない。始まってしまえば時間はあっという間に過ぎていく。移動時間になり子供たちをまとめると万有引力や位置エネルギーの凄まじさを身体で学んだ彼らは皆一様にいい顔をしていた。
大沼山荘までバスで移動できたのは嬉しかった。山荘に着くと暖房が利いていて、しばしの安息とカレーをありがたく頂くことができた。空腹を満たすと同時にやりきった感がおやじたちの心を徐々に蝕んでいくのを感じた。予定ではこれから大沼の氷上まで歩きそこに穴を開けてみることになっている。がしかし、窓の外はシベリア特急からの景色と見まがう様な怒気を伴った吹雪が吹き荒れている。
やりきった感に骨抜きにされたおやじたちの顔をやりきった顔で順に見回し、意を決して中止を提案しようとした刹那、鬼の副会長加部真司の口から果たして断固たる決行が宣言されたのだった。さいは投げられた、いざ未知との遭遇へ。
やっとの思いで集団に追いつくと、分厚い氷との格闘は始まっていた。子供たちは皆パンナコッタ顔で氷上に突き刺さった大型のドリルを見つめている。我が家の子供たちも何とかたどり着くことができた。気が付けば山荘を出たときよりも風が幾分落ち着いている。おやじたちが交代で懸命にドリルを回す。顔はもちろんパンナコッタだ。「ナンテコッタ!」思わず言った。ドリルの長さが足りない。ハンドルが氷上に当たってしまう。そう思った瞬間、「抜けた!」誰かが言った。見ると氷に開いた丸い穴から水に混じったシャーベットがぷかりと浮いている。引き抜いたドリルの長さを見ると埋まっていた部分は70pもあるだろうか。何と分厚い氷だろう。今度こそ本当のやりきった感がおやじたちの心を満たしていった。
虎穴に入らずんば虎子を得ず。過酷な環境に身を投じることで、期待と恐怖の間を行き来することで得られるものもある。それ以外に得る方法がないものもある。この日吹き付けた突風はいつか必ず追い風となり、子供たちの背中を押してくれるに違いない。
おやじの会会長 粕川 貴之
今年度のおやじの会ももう1年が経とうとしています。残り1ヵ月半ですが、役員一人ひとりからブログでごあいさつさせていただきます。第1回目は書記の吉野から失礼します。
「書記の仕事は会議の議事録をとることかな」と思っていた私が知った事実は、「会員に配布するプリントも基本、書記の仕事」というもので、人に読んでもらうような文章を書けない私は、大きな焦りとともに役員生活をスタートさせたのでした。
案の定、文章の作成には悪戦苦闘。配布プリントは簡潔に分かりやすく限られたスペースでまとめるという難しさがありました。しかし、困ったときは「副業は小説家」の異名を持つ、粕川会長が洗練された文章で完璧なプリントを配布してくれるので、いつもそれに頼ってしまうのでした。また、後に決まった「ブログの更新」については、少しでも読み応えがあるようにと少ない語彙力と乏しいユーモアを捻り出して、会長のプロフェッショナルセンテンスの傍ら、私も何度か更新させていただきました。慣れていないことでしたが、自分のためにもなったし思い出に残る楽しい仕事でした!
楽しかったことは他にもたくさんあって、おやじやおふくろや子供たちと話したり、遊んだり、食べたり、飲んだり、歌ったり、踊ったり、仮装したり、走ったり、餅ついたり…役員という立場になったこともあり、皆さんと接する機会が増えたので、ほんとうに楽しかったです!
会員家族の皆さん、役員、園の先生方、自分の家族、多くの方々にたくさんの支えをもらって1年間やって来れました。役員という貴重な経験をさせていただきありがとうございました!
(残り1ヵ月半。まずは、明日の雪山体験、からだ張って頑張ります!)
書記 吉野 茂
2017年1月14日おそらく集客の99%は麗しき女性であろうかという、スタイリッシュでオシャレな建物を、赤いほっぺでお茶目なオヤジ達が占拠した。別々の道を歩んできたかつての少年達が園と縁に引き寄せられて新年の祝杯を交わす。恥らいも年甲斐もこの日ばかりは無用の長物とばかり俺達は童心に返ってひたすら今と向き合い、今を楽しんだ。
世迷い言だらけだったオヤジ達の熱き語らいは氷点下の夜を解かしながら、いつしか深い家族愛へと変質を遂げていった。愛情の深さゆえか不可抗力か、愛妻との出会いを語り、名前を呼ぶオヤジまで現れたことは心の中にとどめておくとしよう。
オヤジ達の熱き想いを聞くにつけ会長として嬉しくもあり、小恥ずかしくもある夜だった(含笑)。
現役員が企画する宴はこれが最後。イベント自体が残すところ2回だけとなった。一つ終えるごとにホッとして、残りを数えるごとに寂しくもある。
兎にも角にも今回のOYAJI NIGHT、最高の盛り上がりとなったことは疑いがない。ノリのいいオヤジ仲間に改めて乾杯しよう。
いい歳をかかげて騒ぐことを恥だとは思いたくはない。
大切なことはその振り子をどこに振り戻すかに違いない。
年齢も環境も異なる男達がなぜここまでひとつになるのだろう。
これが過ぎれば俺達はみな例外なく、仕事という名の戦場に戻っていく。
そんな思いがどこかにあるからだろうか。
おやじの会会長 粕川 貴之
新年あけましておめでとうございます。
また熊本地震にて被災された方々におかれましては昨年の未曾有の大災害に対し心からお見舞いを申し上げますとともに謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
以前よりご協力いただいている募金についてご報告させていただきます。
ニココロ熊本プロジェクト
〜子どもたちの見まもり活動〜
親子カフェ最終日となる9月25日、西原村住民のみなさん約50名が親子カフェに遊びにきてくれました。
熊本地震発生から半月後、地域に寄り添いながら子どもたちに安心、安全な環境を提供し、子どもやその家族の不安やストレスの予防、軽減を図ることを目的に開始された親子カフェですが、9月25日をもって無事にその役目を終えました。
頻発する余震、大雨などの影響から二次災害の発生、復旧工事の遅れなどが起こる中、西原村では仮設住宅が完成、避難所で生活される方々は激減したものの地震発生前の日常を取り戻すことができた住民の方はいまだわずかです。
被災地にとって厳しい環境が続く中でも、子どもたちの笑顔と住民の皆様からたくさんの暖かいお言葉をいただきました。そして何より多くのボランティアの方々のお力と皆様のご支援によって、これまで親子カフェの運営を続けていくことができました。
今後は教職員向け講座などを通じこころのケア活動を提供、これまでの親子カフェ運営についての振り返りにつきましては、改めてご報告させていただきます。
以上世界の医療団の活動報告になります。
2017年熊本復興と共に、おやじの会会員の皆さまとご家族のご健康とお幸せをお祈り申し上げます。
年度末に向かい何かとご多忙のことと存じますが、
今後共、おやじの会をよろしくお願いいたします。
おやじの会 副会長 星野晃